第1回兵庫小児感染症セミナーで講演「プライマリケアの感染症 ~木を見て森を見る~」2017年3月9日

小児感染症セミナーでお話してきました。

小児科診療において、感染症は一部にすぎませんが、大きな割合を占めています。

風邪は、ウイルスによる感染症ですし、溶連菌は細菌による感染症です。

中耳炎も感染症ですし、胃腸炎も感染症です。

小児における、それらの感染症を専門にしている医者が「小児感染症医」で、ホンモノの小児感染症医は日本に数えるほどしかいません。

小児の診療は感染症が大部分なのですが、それをきちんと学んだ医者は小児科医であっても多くないのです。正しい抗菌薬の使い方を意識してこどもをみている医者(小児科以外の科も含みます)は多くない印象です。抗菌薬(抗生剤と同じもの。和歌山では「マイシン」という人も)が必要な感染症は、小児科外来のおそらく5％～10％未満です。外来受診するたびに毎回抗菌薬が必要になるような状態はこどもの病気ではありえません(特殊なケースはありますが、その場合は医師からきちんとなぜ何度も抗菌薬を飲まないといけないのか説明があるはずです)。

というようなことを、真面目に勉強する会でした。

ありがたいことに、そこで講演する機会をいただき、私の臨床経験を共有してまいりました。

こども病院や大学病院からの先生方にとっても新鮮に受け入れていただいたようで、ありがたかったです。

これからも、子どもに最適な医療を提供するべく勉強してまいります

こだま小児科