お知らせ
B型肝炎ワクチンを打ちましょう2015年3月27日
多くの学校では卒業式、終業式を終え、新学期にむかっています。新しい何かにワクワクしているこどもたちの話を聞くのが楽しみです。
生まれたばかりの赤ちゃんをつれて、初めての予防接種に来られるお母さんから
「たくさん打たないといけないワクチンがあるけれど、何を打ったらいいの?」と質問をいただきます。
最初に最低限打つべき定期接種(無料)のワクチンは、肺炎球菌、ヒブワクチン、四種混合です。
その他に私自身がぜひ打ったほうがよいと思っているのは、B型肝炎ワクチンです。
B型肝炎の患者さんは、日本全国に100万人くらいいらっしゃるといわれています。
症状に気づかず、キャリア(ウイルスが体の中にいる状態)になっている方もいらっしゃいます。妊娠して検査して、B型肝炎と判明したかたもいらっしゃるかもしれません。妊婦さんには全員B型肝炎の検査をして、陽性ならば、赤ちゃんにうつらないようにワクチンなどの予防処置が行われます。
逆に、お母さんがB型肝炎ではないこどもたちには、今のところ定期接種(無料)のワクチンとしてはB型肝炎は推奨されていません。ただ、毎年2万人近い人がB型肝炎に感染しています。多くは、医療従事者の針刺し事故や、性交渉で感染しますが、乳幼児で感染するケースは、原因不明(家族からということもあります)のことが多いです。
注意したいことは、乳幼児期にかかった場合は、ウイルスを排除することができないことが成人と比べて多いということです。
ということで、B型肝炎ワクチンを全員に接種するように、国も動き始めていて、早晩定期接種になるはずです。しかし、定期接種になるのを待っている間に感染してしまうこともあるため、早めの接種をお勧めします。
患者さんの血液に触れる可能性のある医師や看護師は必ずB型肝炎の抗体を調べてワクチンを打っていますが、成人では10人に一人ぐらいが、ワクチンを打っても抗体がつかない(防御力ができない)と言われています。
それに対して、乳児期にワクチンを打つと、ほぼ100%防御力ができるといわれています。
なるべく早くに接種されることをおすすめします。ほかのワクチンを含めた、接種のスケジュールは当院スタッフが相談に乗りますのでご相談くださいませ。ワクチンは赤ちゃんの未来の健康のためのプレゼントです。
わからないことは、医師が説明いたします。なんでも相談ください。