こんなときには
熱性けいれんについいて(2)こどものけいれんをみたら(熱性けいれんの定義)2016年4月11日
前回は、熱性けいれんの頻度についてお話しました。熱性けいれんは小児の20人から30人に1人起こる「よくある病気」です。
熱性けいれんは、
- 主に生後6~60か月までの乳幼児期に起こる、
通常は38℃以上の発熱に伴う
発作性疾患(けいれん性、非けいれん性を含む)で、
髄膜炎などの中枢神経感染症、代謝異常、その他の
明らかな発作の原因が見られないもので、
てんかんの既往のあるものは除外される
と定義されます。
ということは、
こどものけいれんをみたら
- 1.年齢を確認(6か月から60か月(満5歳)まで)
→3か月や、10歳のけいれんは熱性けいれんと診断しにくい
- 2.発熱があるか?
→発熱を伴わないけいれんは熱性けいれんと呼ばない。
37.5度の場合は熱性けいれんと診断しにくい。
ただ、家では発熱に気づかずに、受診時に初めて気づくこともある(体温があがるときに起こりやすい)
- 3.どんな発作だったか
→通常は意識障害を伴う。意識清明なときは振戦かもしれない。 - 4.原因を確認
→髄膜炎や電解質異常によるけいれんは発熱があっても「熱性けいれん」とは呼ばない
有熱時発作(有熱時けいれん)≠ 熱性けいれん - 5.てんかんの既往を確認
→過去に無熱性発作などで「てんかん」と診断されていないか
ということを確認します。受診の時に参考にしてください
次は、熱性けいれんと診断するための条件についてもう少しだけ書きます
こだま小児科